足を組む癖~親子編~
先日、病院の待合室にいたときのことです。
目の前には、一組の親子が座っていました。お母さんと小学校低学年くらいの男の子です。随分と待たされていると、しばらくしてお母さんが足を組みました。すると、少年も同じように足を組んだのです。
なくて七癖とはよく言ったもので、足を組む癖がある人はけっこういます。なんとなく組む人、その方が落ち着く人、組まないと腰が痛くて座っていられない人など、様々です。そして、カイロプラクティックを受けに来られる方は、腰痛で足を組む癖がある人が圧倒的に多いです。
その理由は、簡単に言ってしまうと骨盤や腰椎がズレているからです。理想的な座り方をすると、かえって痛みが増すことがあります。重心も偏っていることが多いので、カイロプラクティックではまず背骨のズレを正していきます。徐々に左右差がなくなり痛みが減ってくる頃には、「最近、足を組まなくても平気になりました」とおっしゃる方が増えます。その状態になってはじめて、正しい座り方に慣れていただくと、再発防止・予防につながります。
さて上記の親子で問題なのは、お母さんではなく少年の方です。お母さんは、カイロプラクティックで関節の動きを正せばいいのですが、少年は真似をして足を組むことで将来的に本格的な癖になってしまいます。足を組むと、重心には左右差が生まれますから、背骨に悪影響を与えます。下手をすると、背骨自体が変形していく可能性すらあります。これから成長期を迎える子供の土台は、まっすぐに越したことはありません。その方が、背骨も真っすぐ成長していけるハズです。ですから、重心の左右差をできるだけ減らしておく方がいいに決まっています。
足を組む癖のあるお母さん(お父さん)に、お願いしたいことがあります。
ご自身のことは棚に上げてでも、お子さんには足を組ませないようにしてください!
椅子に深く座り、背もたれに腰をつけるように座る習慣をつけてあげてください。それだけで背中が丸くなりにくく、重心が安定してくると思います。
(G)