妊婦さんのヘルスケア(マタニティ整体)2「妊婦さんに多い症状」

前回はがんばっているお母さん、特に妊婦さんに注目して、大きなカテゴリーで言えば整体の中から、カイロプラクティックを紹介させていただきました。腰の付け根(腰仙部)のつまり感は、その部分の動きを元の状態に正してあげると楽になりますよ?っていうお話でした。

今回は、上記以外の症状についてです。まず、足の付け根の痛みです。14週目くらいから、お腹が大きくなってきます。すると、お腹の皮が伸びて、腹筋も伸ばされてきます。この伸ばされて弱くなった腹筋を補おうとして、腸腰筋と呼ばれるインナーマッスルが緊張してしまいます。その結果、足の付け根や股関節が痛くなることがあります。腸腰筋に関わる背骨の動きを整え、ストレッチをすることによって、楽になっていきます。

首・肩こりは、お腹が大きいことで、日常生活動作で腕を使う機会が増えるために増悪することがあります。座った状態から立ち上がるときや、寝ているところから起き上がるときに、手で体を支える必要があるからです。また、出産後も授乳姿勢で負担がかかります。首や背中の背骨の動きを正すことで、無駄な緊張がとれて首や肩の筋肉がゆるんできます。

背中の張り・コリ・痛みは、大きなおなかのバランスをとるために、背中を反ることによって起こってきます。その体勢が続くと、背中の背骨の動きが悪くなり、固まってしまいます。そして背中の筋肉が緊張し、張りや凝り・痛みを感じるのです。背中の背骨の動きを元通りにすることで、改善していきます。

膝の痛みは、お腹ですくすく育つ赤ちゃんの影響で体重が増えることによって、膝の負担が増してきます。ただし、片側だけが痛いという場合は、腰や骨盤のバランスによってそちら側だけに負担がかかっている可能性があります。骨盤のバランスを整えることで、両足均等に負担を分散できるため、軽減してきます。

足のむくみは、やはり大きなお腹によって、足へ行く太い血管が圧迫される、また股関節周囲のリンパの流れが悪くなることでおこってきます。心臓も下から圧迫されるので、働きが悪くなり、全身がむくみやすい時期です。劇的に改善することは難しいかもしれないですが、骨盤や股関節をベストな状態に整えておくことが大切です。

次回に続きます。(G)