パーキンソン病のすくみ足がリズムで歩けるように~刺激の入れ方~
指定難病のパーキンソン病は、主に運動症状がおこります。症状のひとつ「すくみ足」が、メトロノームの音を聞くことで改善されるという驚きの情報がありました。ご存知ガッテン!の「かけっこ★歯磨き★難病治療!ミラクル・リズムパワー活用術」という回です。
パーキンソン病の原因は、脳の中のドパミン神経細胞が減少することだと言われています。ですから治療はドパミンの前駆物質L-dopaの服用で、脳内のドパミンを補うことです。そんなパーキンソン病の症状のひとつ「すくみ足」に対して、メトロノームでリズムを効くとスイスイと歩けてしまうというから驚きです。ぜひ公式サイトをご覧ください。
まとめると、リズムには①引き込みと②力が抜けるというパワーがあるそうです。
リズムに合わせて体の動きが同調するのが引き込みで、先ほどのすくみ足に効果があったのはこちらです。これ以外にも、飲食店のBGMや会話中のうなずきなどが引き込みの例で紹介されています。
リズムによって無駄な力が抜ける例も紹介されていました。それが歯磨きやかけっこです。力が抜けてきれいに磨ける、かけっこのフォームが安定する等、効果がありそうです。自分にあったリズムを見つけられると、生活に役立ちそうです。
なお、パーキンソン病の症状はすくみ足だけではないので、薬が必要ないわけではありません。しかし、生活の質(QOL)を向上させるための手軽な方法(リズム)が見つかるのは良いことだと思います。
メトロノームのリズムは、簡単に言うと音刺激です。人間の脳は、外界(環境)からの刺激に反応します。音をはじめ、目からの光刺激や、匂い、感触、温度、固有感覚(関節の位置感覚)、そして重力といったあらゆる刺激に反応して、自身を適切な状態にしていこうとします。逆にある刺激が不足すると、関連した脳機能は使われにくくなります。例えば宇宙でしばらく過ごした宇宙飛行士が地球に降り立つと、重力をすごく感じるそうです。これは脳が重力から解放されて、体を支える機能(筋力・バランス感覚等)が一時的に落ちてしまった状態です。刺激が適切に入ることが、人間の身体と脳にとっていかに重要かが分かるのではないでしょうか。
さてカイロプラクティックでは、背骨の関節を元通り動くように矯正していきます。その際、重力に着目して、全身のバランスに注目します。多くの場合、姿勢の癖に一致した背骨に問題がみつかります。そこにカイロプラクティックの矯正を行うと、神経筋機能の働きが正常化されると言われています。特に、運動協調を行う小脳への刺激が入りやすいと言われています。小脳機能が正されると、姿勢を維持しやすくなったり、運動のスムーズさが増したりします。特に高齢者の転倒予防や若年者の姿勢の乱れには、重要だと思います。ぜひカイロプラクティックをお役立ていただければと思います。
(G)