熱中症 夏バテにならないため「熱あたり」に注意！

疲れが取れない，睡眠の質が低下している，食欲がない…などの不調を、暑くなってから感じるようになった方は「熱あたり」になっている可能性があります。
「熱あたり」は、飲食物による食あたりや水あたりのように“熱にあたって”体調を崩すこと・熱中症になる前に起こっている体調不良を指す言葉として使われています。

ヒトには体温(深部体温)を筋肉や脳や消化器など内臓機能が効率的にはたらく温度に保つように調節機能が備わっています。暑くなると、血管や汗腺のはたらきが活発になって放熱し、深部体温が上がりすぎないようにしているのです。春から夏にかけて、皮膚血管を拡張しやすくしたり汗をかきやすくしたりするなど、放熱しやすいようにしていくことで暑さに備え、体が徐々に暑さに慣れていくことを「暑熱順化」といいます。寒い時期には“休んでいる汗腺”があり、それらがはたらくようになって汗をかきやすい体にしていくには2週間ほどかかると言われていますが、近年は気温が高くなる時期が早かったり、日々のあるいは朝晩と日中の寒暖差が大きい日が続いたりするようになったことで、体が“暑熱順化”する前に不調を感じる人が増えているようです。
それからこれらの調節は自律神経によってコントロールされているため、体にとっても予想外の暑さの中で過ごしていると自律神経にも過度な負担がかかり、疲労が蓄積しやすく抜けにくくなったり睡眠に悪影響を与えたりするリスクが高くなると考えられます。

「熱あたり」は熱中症や夏バテになってしまう前の体からの警告のようなものでもあります。
放熱を促すための皮膚血管の拡張は血圧の低下や脳血流量の減少につながり、体調が万全でない場合、めまいや失神(熱失神)を起こすことがあります。脱水と皮膚血管拡張に伴う血流不全によって頭痛や吐き気などの症状が出ることもあります。また、水分を摂ることは非常に重要で欠かせませんが、たくさん汗をかいた時に水だけ大量に摂取することで血中の塩分濃度が低下し過ぎると、筋けいれん（熱痙攣）が起きることもあります。
軽い症状のうちに、涼しい環境に身をおいたり水分やミネラルを摂ったり自律神経をととのえたりして体を回復させることが大切です。自宅でセルフケアできる回復や予防の対策をとってもまだ疲れがとれにくいなど「熱あたり」の症状が抜けきらない時、自律神経をととのえる／体を“より良い状態”にすることで恒常性を維持しやすくなるように目指すなど、カイロプラクティックのケアもお手伝いできると思いますのでご相談ください。
（M）