- 2026.08.28
- カイロTopic【健康】
背中の“ツボ”
背骨のまわりや筋硬結を押したときに「そこ“効き”ますね、ツボですか?」と訊かれることがありますが、それはツボではなく「背骨の何番」とか「〇〇筋」だったりします。
ツボのルーツはご存知のとおり中国やインドなどで発展してきた東洋医学にあります。東洋医学では、からだには体表と内臓(東洋医学的に言うと五臓六腑)とを結び『気』が巡るルートがあると考えられていて、このルートを経・経絡と言います。経穴=ツボというのはこの経絡上にあって体内各部位の異常が体表に現れるそれぞれのポイントのことを言います。ツボの大きさにも個人差がありますがだいたい親指の指頭くらいの大きさです。組織学的にはツボ特有の構造は見つかっていませんが、神経や血管が集まっているところ,骨のきわ,筋膜のつながりなどと重なる傾向があることが解ってきています。
ツボを鍼によって刺激する『鍼治療』の作用は現在でも完全には解明されていませんが、神経系への作用,他の身体組織への作用,非特異的な作用(プラシーボ効果)の可能性を示唆するエビデンスがあることは厚生労働省の見解としても発信されていて、2008年にはWHO(世界保健機関)によって361のツボが世界共通のツボとして認定されています。
現在考えられているツボの効果のメカニズムとしては、『ツボを刺激したときに皮膚や筋肉に分布する感覚(知覚)神経がその刺激情報を受け取り脊髄を介して脳へと伝え、それによって脳からそれぞれの刺激に合わせた指令が出てそれぞれに違う作用が起こる』というものです。たとえば間脳に伝わると自律神経系の調節作用,下垂体に伝わると鎮痛作用(オピオイド),視床下部に伝わると抗ストレス作用(オキシトシン)といった具合に、各ツボというスイッチを押すことで、筋肉の緊張をやわらげるだけでなく、血管を拡張して血液の循環を良くする神経伝達物質が放出されたり、免疫系の細胞が活性化されて自然治癒力が向上したりするなど、それぞれ違う効果が出るのです。
さて背中のツボですが背骨に沿って左右に経脈(絡脈の主幹)があり、それに合わせて背骨の近くにツボがたくさんあります。その多くが背骨の関節突起や横突起などの椎骨の“出っぱっている部分”にあります。たとえば、万能ツボで頭の疲れに効く「風池」は環椎(第1頚椎)の後弓,鼻の不調などのツボ「大椎」は第7頚椎棘突起,万能ツボで腰痛やお腹の不調などのツボ「大腸兪」は第4腰椎の関節突起あたりです。
更に、大腸兪だけでなく、肺兪,心兪,肝兪,胆兪,脾兪,胃兪,腎兪,小腸兪など、内臓の名前が着いた重要なツボ・兪穴が背中(胸椎部から仙骨の間)にはあるのです。

これだけ背骨の近くやこりやすい筋などにツボが存在していると鍼灸師や指圧マッサージ師といった専門家のそれとは比ぶべくもありませんが、カイロプラクティック施術をしている中で期せずしてツボの恩恵を受けている事があるかもしれませんね。
(M)
【この記事の執筆】STARカイロプラクティック編集部(院長・スタッフ)
- この記事の監修
高橋壮平(STARカイロプラクティック院長/有限会社メディトリナ代表)
- 豪州ヴィクトリア州立RMIT大学カイロプラクティック科卒業(2003)
応用理学士、カイロプラクティック理学士 - 日本カイロプラクターズ協会(JAC)正会員
- 日本カイロプラクティック登録機構(JCR)登録カイロプラクター(N0.0431)
- 専門分野:腰痛 肩こり 頭痛 しびれの他 骨盤 姿勢矯正など
- 豪州ヴィクトリア州立RMIT大学カイロプラクティック科卒業(2003)
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