天覧競馬優勝のヘヴンリーロマンスと自律神経のメリハリ

2005年の第132回天皇賞(秋)は、記憶に残るレースでした。天皇皇后両陛下が御来臨された天覧競馬で優勝したのは、14番人気の牝馬ヘヴンリーロマンスでした。
直線、内で粘るダンスインザムードに外から襲いかかるゼンノロブロイ。その両馬に挟まれる形になり下がったかに見えたヘヴンリーロマンスですが、間をついてグイっとひと伸びしたところがゴールでした。
しかしレースそのものよりも、レース後のお辞儀の方が印象深かったのはご存じのとおりです。ヘヴンリーロマンスを導いて、馬上でヘルメットを外し両陛下に深々と頭を下げる松永幹夫騎手の姿は、いつになっても忘れることができません。

2004年12月のサンスポ杯阪神牝馬ステークス(G2)を勝って以降も休みなくレースに使われ、2005年4月の福島牝馬ステークス(G3)10着の後、疲れきって北海道の牧場に帰ってきました。調教を担当した育成マネージャーは、まずは徹底的に休ませて英気を養うことにしました。広大な放牧地で青草を食み、のんびりユッタリと過ごすことができたヘヴンリーロマンスは、減っていた馬体もふっくらと回復していきました。気力も充実したところで、いざレースに向けてのトレーニング開始です。それまでの放牧モードとは打って変わって、週に2?3回坂路でのハードな追い切りを消化していきました。
追い切りをした翌日は体をほぐすウォーキングだけにして、栄養たっぷりな飼葉も多めに与えることで馬体重を維持しつつ、中身をレースモードに変えていくように進められました。

リフレッシュ放牧を終えて札幌競馬場に入厩したときは、見違えるように元気になっていました。休み明け初戦のクイーンステークス(G3)2着後、手ごたえを感じた陣営は連闘で札幌記念に出走させ、見事1着。そして、先ほどの天覧競馬の優勝につながっていったのです。

以上のことからも分かる通り、休養は大切です。休養前と比べてレース時の馬体重は10kgほど増えて、馬体が充実したことが分かります。レース時が10kg増ですから、牧場で乗りこみを開始する前は20?30kgは増えていたと思います。それだけ増やしたから、ハードトレーニングで絞りこんでいくことができたのだと思います。
人間も同じです。トレーニングに限らずハードに仕事や勉強をこなしていくには、適切な休養が必要だと思います。ハードに行う時は交感神経を優位にして、休養するときは副交感神経をしっかりと働かせる。この自律神経のメリハリが重要です。カイロプラクティックでは、背骨を調節することで神経の働きを整えます。カイロプラクティックで自律神経のバランスを整え、メリハリのきいた生活を送ってみませんか?
(G)


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