- 2026.04.03
- カイロTopic【健康】
横隔膜を鍛えよう
横隔膜は胸腔と腹腔との境を作っている円蓋状(ドーム状)の薄い筋肉と腱でできた膜状の組織です。おおよそみぞおちの高さにあり、胸郭の底の部分を構成していて、上面は胸膜と心膜,下面は腹膜によっておおわれています。
胸郭の下縁(上位腰椎の前面,肋骨の下縁・肋骨弓の内面,胸骨剣状突起の後面)などから輪状の起始をもって、上方かつ体の中心に向かうように集まって腱膜になり腱中心をつくってドームのようになっています。
横隔膜は腹腔から胸腔に通じる種々の器官によって貫かれています。食道(食道裂孔),大動脈(大動脈裂孔),下大静脈(大静脈孔)が主なもの(とその孔・穴)です。
横隔膜が収縮すると、横隔膜の面積が減少しドーム状に胸腔側に盛り上がっていた腱膜が沈下して平らになるため胸腔を腹腔に向けて拡げます。肺そのものには肺を伸縮させる筋肉はないため、横隔膜は重要な呼吸筋のひとつであり、また腹圧にも関与しています。すなわち、横隔膜がつくる陰圧は、空気を肺に取り込むためだけでなく、赤ちゃんの哺乳も含めて食物を吸い込むためにも使われています。ちなみに横隔膜は哺乳類に固有のもので、鳥類以下の脊椎動物には、正しい意味の横隔膜はないそうです。
先ほどから述べているように横隔“膜”と名がついているものの分類上は筋肉・横紋筋です。横紋筋とは、細い筋線維・アクチンと太い筋線維・ミオシンとが規則的に並んで横縞模様に見える収縮力の高い筋肉を指し、骨格筋と心筋があります。心筋は心臓にしかない特殊な筋肉であり、その他の内臓の筋肉はふつうは疲れにくい平滑筋で自律神経の支配によって不随意に動きますが、横隔膜(などの呼吸筋)は発生学的に肩まわりの筋肉と近く例外的に横紋筋で、胎児の時に成長とともにみぞおちの高さに下りてきたものです(他の骨格筋と比較して横隔膜は遅筋線維…いわゆる“マラソン筋”というような、酸素を蓄えるミオグロビンというタンパク質が多い赤筋の割合が高いため疲れにくく、睡眠中も含めてずっとはたらくことができています)。
このため横隔膜を支配する運動神経・横隔神経は、“エラ”だった部分に近いアゴまわりの筋肉の支配神経と近い頚髄(C3,C4,C5)に由来し、頚椎(首の骨)の椎間孔(関節の穴)から出て胸腔を通り届いています。
つまり、横隔膜の問題は付着部や胸郭に関係のある胸腰部だけでなく、頚椎の“ゆがみ”も関係している場合があるということです。
また、横隔膜の機能障害の兆候として、息切れ,動悸,疲労,肩や腕や首や顎の痛み(放散痛/関連痛),腰部の筋肉のアンバランスなどが現れることもあります。
さて、このように特殊な筋肉で呼吸に重要かつ身体のさまざまな部分と関係している横隔膜ですが、普段は動いている/動かしていることをあまり意識しない人が多いでしょう。体性神経支配の随意筋ではありますが、横隔膜には筋肉の長さを感知する筋紡錘がきわめて少なく、位置や動きを感じにくいのです。
うまく使えているかどうか分かりにくい横隔膜を鍛えるには、呼吸をベースにみぞおちあたりを意識してお腹を膨らませたりへこませたりすることを繰り返すことが効果的です。
もちろん前述のように頚椎,胸椎,腰椎に“ゆがみ”があって横隔膜がうまく使えていない場合もあるのでスターカイロでチェックして矯正をおこなうことでお手伝いします。
横隔膜の機能が改善することで呼吸がしやすくなったり、前の段落の最後に挙げたような症状が改善したり、体幹の安定や姿勢の改善にも繋がる見込みがあります。
(M)
【この記事の執筆】STARカイロプラクティック編集部(院長・スタッフ)
- この記事の監修
高橋壮平(STARカイロプラクティック院長/有限会社メディトリナ代表)
- 豪州ヴィクトリア州立RMIT大学カイロプラクティック科卒業(2003)
応用理学士、カイロプラクティック理学士 - 日本カイロプラクターズ協会(JAC)正会員
- 日本カイロプラクティック登録機構(JCR)登録カイロプラクター(N0.0431)
- 専門分野:腰痛 肩こり 頭痛 しびれの他 骨盤 姿勢矯正など
- 豪州ヴィクトリア州立RMIT大学カイロプラクティック科卒業(2003)
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