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「産後3カ月 腰痛 関節痛」(30代女性 会社員 育休中)

3ヶ月前に第一子を出産。その直後から腰痛と、身体中の関節(特に膝)が痛いような、鈍くてうまく動かせないような違和感がある。朝起きたときの動き始めが一番つらい。子どもは横で一緒に寝ていて、自分はあまり寝返りをうてていないと思う。
妊娠中には同様の痛みはなく、産後からずっと全身カルシウム不足にでもなったような・ボロボロなような感じがしている。

初回来院時の状況

仰向けやうつ伏せで腰や股関節周りを支える筋肉の筋力検査を試みるも、「力を入れられる感じがない」とのこと。ただし歩行は正常で、神経症状のチェックも問題なく、股関節や膝関節の可動チェックにも大きな異常はみられなかった。
背骨は腰部だけでなく全体的にスプリングが低下し、背中の筋肉も全体に固くこわばったようになっていた。特に頚胸移行部や胸腰移行部、そしてもっとも腰痛に関わる下部腰椎に可動制限がみられた。

施術内容及び経過

初回はまず背骨全体や四肢の関節を緩やかに刺激しながら動きをつけていき、同時に筋肉の柔軟性が上がるようにトリートメントしてから特に可動制限のあった腰椎と胸腰移行部の関節の矯正をおこなった。
2回目の来院はおよそ2週間後になったが、膝の痛みや全身関節に感じていた違和感は消失していた。腰痛は半分以下に軽減したが残っており、また痛みが徐々に強くなってきたとのこと。骨盤周りの筋肉をチェックしたところ筋力低下がみられ、姿勢のゆがみや立ったり歩いたりするときの腰にかかる負担を増やしていると考えられたため、関係する腰椎や胸椎に矯正をおこなった。
その場で痛みは消失し、骨盤周囲の筋力は徐々に上がってきているが、育児を含む日常生活の中で腰痛や肩こりがまた少しずつ出てくるため今は4〜6週に一度程のペースでメンテナンスしている。

担当者コメント

妊娠中は大きなお腹を支えるための姿勢バランスになるため、一般的に骨盤は開いて前傾し、胸腰移行部は固くなります。もちろん腹筋や背筋や骨盤まわりの筋肉も変化します。妊娠,出産はまさに命がけで母体は大きく消耗します。そして産後はそのダメージから回復しきらない状態ですぐに育児という重労働が始まり、その中で筋力アップエクササイズをすることは難しいですし、神経の通りみちである背骨や骨盤に可動制限やゆがみといった問題があると、ダメージの回復や筋力アップのといった自然治癒力の妨げになります。回復が遅れるほど身体に余計な負担をかけることになりますし、自律神経やホルモンバランスの回復にも影響すると考えられます。
(M)
№G16221