カイロプラクターの誓い WHO基準の教育
先日、母校の東京カレッジ・オブ・カイロプラクティック(以前のRMIT大学日本校)で卒業式が行われました。卒業式では、必ず『カイロプラクターの誓い』を唱和します。私がRMIT大学日本校を卒業した時も唱和しましたので、おそらく世界のカイロプラクティック大学で行われる習わしだと思います。
カイロプラクターの誓い
私はカイロプラクターの誓いを守ることを、ここに宣誓します。
1.私は、カイロプラクティックを教えてくれた全ての人々を敬い、大学教育で得られた知識と技術をさらに研鑽し、人間性を高め、患者と後輩指導のために生かすことを誓います
2.私は、医道の精神に則り、患者を差別することなく、患者の秘密を守り、患者の利益を最優先し、最善の処置を行うことを誓います
3.私は、カイロプラクターとして国民から尊敬を受け、価値ある人生を送れるよう生涯努力することを誓います
医師の職業倫理について書かれた宣誓文が「ヒポクラテスの誓い」で、医学校を卒業する時にこれを宣誓します。カイロプラクターの誓いは、このカイロプラクティック版というべきものです。
カイロプラクティックを大学教育で系統的に学ぶことができることへの感謝と、カイロプラクターが生涯努力し続けることを誓うものです。そして、何より来院された方の利益を最優先に考えることの重要性が盛り込まれています。カイロプラクティックの適応かそうでないかを医学的な知識に基づき判断し、適応外ならば専門機関を紹介することも患者の利益につながります。
日本では、カイロプラクティックがまだ法制化されていません。そのため、大学教育を受けていない人もカイロプラクティックの看板を掲げることができてしまいます。人間の体を扱うにもかかわらず基礎医学・専門教育を受けていない可能性があり、未法制化のリスクはここにあります。この例が適切かはわかりませんが、無免許医のブラックジャックでさえ医科大学は卒業しているのです。カイロプラクティックを行う人は最低限のモラルとして、人間の体についてしっかりと学んだ方がいいと思います。
まとめ
・カイロプラクターの誓いを卒業式で唱和する
・宣誓を守ることが、カイロプラクティックの社会性を確保する
・カイロプラクターを志す人は大学教育で系統的に専門教育を受けられるのだから、受けた方がいい
(G)