世界は自分そのものだ
今年も高校球児にとって、アツイ夏がはじまりました。あの姿をみて、熱いと思うか暑いと思うかは、人それぞれだと思います。また、満員の通勤電車をみても、受け止め方はそれぞれです。みんな頑張っているから自分も張り切っていこうという人もいれば、あんなにまでして働きたくないという人もいると思います。どちらがいいとか悪いとかいう話ではなく、同じ世界をみても捉え方によって、見えている世界は違っているという話です。その意味で、世界は自分そのものです。
犬を見て、カワイイと思う人もいれば、怖いと感じる人もいます。怖いと感じる人の中には、過去に噛まれたり吠えられたりした経験がある人がいることでしょう。その場合、過去の経験が記憶として残っているために、トラウマになっているかもしれません。噛まれた痛みは海馬に記憶され、扁桃体に情動反応を引き起こします。痛み記憶が不安感をあおり、犬=怖いと思ってしまいます。こうした反射的な反応が過剰に起こると、痛みを増幅させることがあります。それほど、痛みと感情は強い関わりを持っているのです。
さて、動作時にどこかに強い痛みを感じ、何もしていなくても体中が痛い、という痛みに敏感になっている方がたまにいらっしゃいます。こうした痛み過敏は、痛みを増幅させている可能性があります。まず整形外科を受診して「異常なし」と言われ、その後に心療内科に回されるというパターンが多いようです。心療内科での治療が成果を上げる場合は落ち着いていきますが、そうでない場合も見受けられます。なぜなら体に痛みがありそれを増幅させている場合、体に原因が残っていることがあるからです。
カイロプラクティックでは、動作で強く痛みがでる部位をチェックします。するとレントゲンで骨には異常がなくても、カイロプラクティックの検査では問題がみつかることがあります。何もしなくても体中あちこちが痛い場合でも、まずは動作で強い痛みが出る箇所にアプローチしていき、そこの問題を解決していきます。カイロプラクティックで大元の背骨から問題が解決されてくると、あちこちにあった体中の痛みも軽減してくることは珍しくありません。その過程で、残り何割かの痛みがカイロプラクティックで解決できる問題なのか、他の両方と併用して効果が上がる問題なのか、徐々に分かってくると思います。
強い痛みにより海馬・扁桃体に刺激が入り続けることで痛み過敏の状態になっている場合、大元の痛みが解決してくることは大きな意味を持ちます。痛みに染まった世界を以前の状態に戻すため、カイロプラクティックがお役に立てるかもしれません。
(G)