不良姿勢(スマホ等)による急性頸部痛(寝違え様)の対処法
時期的なものなのか、ぎっくり首や寝違えが増えています。
ぎっくり首は、起きているときに首がギクッとなるものです。ひとまとめに、急性頸部痛と言います。特徴は、いつ痛くなったのかハッキリしていることです。
寝違えは起床時からですから、寝方に問題があることが考えられます。ぎっくり首は、起きているにもかかわらず何かの拍子にギクッとしてしまいます。スマートフォンやタブレット端末等による不良姿勢が、背景にあるようです。
程度によりますが、ひどいと頭を動かすことができないくらい痛いことがあります。じっとしていてもズキズキ・ジンジン痛く、動かそうとするとより痛みが増す場合、かなりの重症です。頭を手で支えながらでないと体勢を変えられないことも、決して珍しくありません。
そんな辛いぎっくり首や寝違えに対して、カイロプラクティックでの対処法は、以下の通りです。
まず、可動域を検査します。どちらの方向へどのくらい動かすことができるのか、反対にどちらの方向へ動かすと痛いのかを見極めます。ひどいと、全方向に可動制限が見られます。
そして、問題となっている背骨の関節を探します。多くの場合、首の付け根(首と背中の境目)に問題の箇所が見つかります。その問題の関節を、動いていない方に動かしていきます。本来ならば動いていたであろう関節を、元通りに正していくイメージです。
ほんの少し動かすだけでも痛いのに、そんなことをされたら痛くて我慢できない、と思われるかもしれません。でも、安心してください。カイロプラクティックの矯正は一瞬ですから、その体勢が取れればアジャストメント可能です。体勢が取れないほど重症の場合でも、やり方を工夫していくことで可能となります。
そしてカイロプラクティックアジャストメントにより、可動域が増えてくるはずです。動かせるようになってきても、痛みが残ることがあります。じっとしていても痛いぎっくり首の場合、この傾向が多く見られます。おそらく、炎症反応が起きているからだと思われます。急性の炎症反応は治癒過程の自然な反応で、72時間で落ち着いてくると言われています。よく「温めた方がいいですか、冷やした方がいいですか?」と聞かれますが、72時間までは冷やした方がいいです。あまりにも痛みがつらいときや、どうしてもしなければならない用事等があれば、湿布や抗炎症鎮痛剤の併用でこの72時間を乗り切ってください。すると、3日後には随分と痛みが低下してくるはずです。
そこでまた可動域をチェックして、特定方向に動かすと痛みが残っている場合には、もう一度カイロプラクティックアジャストメントを行うと効果的です。
少し動かすだけですごく痛い時ほど、不良姿勢を実感できるいい機会です。スマホやノートパソコン・タブレット端末など、いかに首に負担をかけているかが分かりますよ。痛みが治まったら、良い姿勢を心がけていきましょう。