[Topic]腰やお尻の痛み ― 仙腸関節症候群
以前の記事で、お尻や太ももの後ろ、ふくらはぎにしびれが出る原因として「梨状筋症候群」や「中小殿筋症候群」を挙げましたが、今回はそれらよりももう少し上の方・腰やお尻にジワッとした痛みを起こす「仙腸関節症候群」についてご紹介します。
仙腸関節とは、背骨から続く骨盤の真ん中の三角の骨・仙骨と、骨盤の左右にある大きな骨・腸骨との間の左右の関節のことです。
仙腸関節症候群とは、この骨盤の関節に強い圧迫やねじれの負荷がかかったり、ゆがみや運動不足などによって関節の動きが悪くなったりするなど、仙腸関節に問題があることによって腰痛や殿部痛が出現することをさします。
重いものを持って体をひねったり、身構えていないときにつまずいたりしたことによって起きる急性のものから、足を組むクセや不良姿勢を長時間続けていることによる慢性的な負荷によって起こるものまであり、妊娠中や産後には仙腸関節のまわりの靭帯がゆるんで骨盤の不安定さが増すことが原因になって起こることもあります。
症状としては、まず腰痛や殿部痛が起こり、関節そのものや関節周囲の組織が過敏になります。関節の問題がそのまま痛みとして現れているので、仙腸関節のゆがみのある部分を押すと痛みが強くなったり太ももや時にはふくらはぎに痛みが放散したりします。
仙腸関節症候群の原因となっている仙腸関節の問題をそのままにしておくと、梨状筋症候群や中小殿筋症候群、あるいはトリガーポイントといった筋肉の問題まで併発することもあります。
二次的な問題も含めて仙腸関節のアンバランスに起因する症状ですので、カイロプラクティックの矯正が有効です。仙腸関節を正常な状態に戻すことで、関節や周囲の組織にかかる負担が軽減されます。そうして痛みがなくなると逃避姿勢が完全されるので脊柱の生理的な弯曲も整いやすくなります。
関節の制限や痛みが強いうちに無理に良い姿勢をとろうとしたり運動をしようとしたりすると却って悪化してしまうことがあるケースなので、「仙腸関節症候群かな?」と思ったらスターカイロにご相談ください。
(M)