”ぎっくり腰”って何?
ぎっくり腰は、不意の動作・特に、屈んだ,体をひねった,重いものを持ち上げようとしたといった急な動作で起きる激しい腰痛のこと。整形外科では急性腰痛症や急性腰痛発作などと診断される状態です。
整形外科学の本によると、「(ぎっくり腰の)病態は不明で、多くは椎間関節内への滑膜嵌入によるとみられているが、椎間板ヘルニアであることもある」とされています。
椎間関節とは、背骨と背骨の間にある関節です。ふとした動作で腰あたりの背骨にその関節の周囲にある靭帯や脂肪などの表面を覆っている薄い膜(滑膜)が挟み込まれるのがぎっくり腰の原因のひとつというわけです。挟まれているのですから、炎症も起きています。さらに筋肉が意図せず収縮(痙攣)してガチッとかたまってしまい、これも痛みを伴います。この状態を筋スパズムといいます。ぎっくり腰でスパズムを起こしやすいのは「腸腰筋(上)」と「多裂筋(下)」です。どちらも腰の背骨に付着しています
(図参照)。
大まかに言うと、急に体をひねったときや屈むときに傷めた場合は多裂筋,重いものを持ち上げようとしたときに傷めた場合は腸腰筋がスパズムを起こすことが多いようです。
以上のことから、ぎっくり腰になってしまったらまずは安静にして、炎症を拡げないために痛むところを冷やしてください。少し動けるようになったらゆっくり、痛みが強くならない範囲で少しずつ動かしましょう。
カイロプラクティックの施術では、腰の状態に合わせて、挟み込みが起こっている関節を直接矯正したり、スパズムが起こっている筋肉を緩めるためにその筋肉に関係する別の部分の背骨を矯正したり、ぎっくりきている部分にこ以上負担をかけないように骨盤にアプローチしたりすることができます。
また、急な動きにも対応できる柔軟でセンシティブな背骨を維持し、滑膜の挟み込みなどでぎっくり腰になるのを防げるように、痛みがなくてもメンテナンスとしてご利用いただけます。
(M)