整体とカイロプラクティックの違い<考え方>

以前大まかにカイロプラクティックと整体の違いについてお話しました。考え方、テクニックの違いはありますが、同じ手技ということで、イマイチ違いがわからないという方は非常に多いです。私もよく患者さんに整体との違いを聞かれます。

詳しく、難しく説明すると読むのが嫌になるので、できるだけ簡単に説明したいと思います。

整体は私も従事していないため、詳しくはありませんが、カイロプラクティックとよく似ているものに「筋肉をひとつの流れとして捉え→乱れのある場所を整え、スムーズな運動連鎖をつくる」ことを目的としているものがあります。身体全体のバランスを観る点でもカイロプラクティックと同じ考えを持っています。他には筋肉をほぐす、指圧を用いる、カイロプラクティックテクニックを用いる整体療法もありますが、考え方はよくわかっていません。それほど各々の術式によって多様化しているのです。

一方カイロプラクティックは、背骨(頚椎、胸椎、腰椎、骨盤)を中心に矯正・調整する治療法です。施術に対してのイメージが強くある分、整体で同じように矯正を受けた方は「カイロプラクティックと整体はほとんど同じ」と思っている方が多いようです。

しかし考え方はあまり浸透していないように感じます。カイロプラクティックの始まりは「耳の聞こえない使用人の背骨の飛び出た部分(弯曲であったともいわれています)を矯正したところ、耳が聞こえるようになった」と言われ、背骨と人間の神経には何らかの関係があるのではということから研究が進められてきたとされています。

カイロプラクティックの中でもテクニックの差はありますが、カイロプラクティックと名のつくものをうたうクリニックは皆、「背骨(頚椎、胸椎、腰椎、骨盤)を正しい方向に矯正・調整することで神経系の正常化を図る」ことを目的に施術を行っています。

神経系の正常化とは、そもそも患者さんの身体自体の持っている力(自然治癒力と表現することもあります)がうまく発揮できる状態になることを言います。それは運動神経や感覚神経、自律神経に至るまで脳神経以外の全てです。最近は脳神経自体へのアプローチを試みる療法もあるようですが、ベーシックなカイロプラクティックでは主に脊柱(頚椎、胸椎、腰椎、骨盤)を通過する神経に焦点が当てられています。

そのため、膝や肘が痛いという患者さんに対しても、背骨や骨盤の矯正を行うのです。

整体とカイロプラクティックの違いというよりも、カイロプラクティックの考え方の説明になりましたが、少しでも違いがわかった!という方がいたら幸いです。(K)

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