夏のスポーツやレジャーで起こりやすい肩の痛みと「肩甲骨ゼロポジション」
海やプールなどで泳ぎたくなる季節がやってきました。夏(夏休み)には水泳以外にもビーチバレーや草野球、避暑地でのテニスなど、普段はあまりしないスポーツをする機会が増えるのではないでしょうか。せっかくのレジャーですからうっかり肩を痛めてしまうということがないようにしたいものです。
今回はそんな「スポーツやレジャーで起こりやすい肩の痛み」と、「痛めないためにはどうすれば良いか」をご紹介します。
まずは、クロールやバタフライなどのときに起こりやすい「スイマーズショルダー」です。
クロールの時に「息継ぎをしづらい側の肩」に起こりやすく、後方にかいた手を前方へ戻すときにもっとも症状が出やすいです。
スイマーズショルダーは、肩を丸く覆っている三角筋の下層にあるローテーターカフ(回旋筋腱板:肩甲骨と上腕骨をつないで支えている複数のインナーマッスルの総称)のうちの特に棘上筋が、肩甲骨と上腕骨に挟まれて炎症を起こしている状態です。
それから、投球動作の時に起こりやすく「野球肩」とも言われる「広背筋症候群」というものもあります。
肩を上げて投げる動作ができるが下げるときに痛いということもあります。
これは背骨や骨盤から上腕骨にかけてくっついている広背筋が、肩甲骨の下角のところで摩擦を起こして起こる症状です。下角はわきの下の外後方に位置していますが、痛みが肩に出ることが少なくありません。
いずれもオーバーユースによって出現するスポーツ障害のひとつですが、普段その動作をし慣れない一般の人にも起こります。
水泳や投球やビーチバレーのアタックなどで肩を痛めないためには、「肩甲骨ゼロポジション」を知っておいてください。
肩甲骨ゼロポジションとは、肩甲棘と上腕骨が一直線になる、肩関節の最も安定した肢位です。
両手を頭の後ろで組んで頭を支えやすい肩の角度で、およそ肩関節外転130°~150°、上腕骨が肩甲骨の面よりも後ろにならないポジションです。
つまり、そのポジションの範囲で肩を動かせば肩を痛めずに済む⇔肩甲骨の面よりも腕や肘を後ろにひいてスポーツをすると痛めやすいということ。そうならないためには体幹を動かす=背骨ごと動くことが重要です。
そこでカイロプラクティックの出番です。背骨の動きが悪かったり背骨にゆがみがあったりすると、スポーツの際に「肩甲骨ゼロポジション」を無意識にキープすることが難しくなりますし、肩まわりの筋肉や肩関節のバランスにも影響を与えていることがあります。
また、痛めてしまった場合もカイロプラクティックの矯正によって治癒力を高めるお手伝いや今後負担がかかりにくい状態にしていくように施術をおこないます。
2018/7/10(M)