転倒防止!足底の重要性
ロコモティブシンドロームという言葉も一般的に定着し、運動器(※)の機能を維持,あるいは改善させることの重要性が注目されています。
靴下売り場での「五本指ソックス」の取り扱いが当たり前になったり、「脳と体が同時に若返る」「死ぬまで自分の足で歩ける」などなどのキャッチコピーで話題の「きくち体操」がTVや雑誌などさまざまなメディアで取り上げられ流行したりしていることからも注目度の高さがうかがえます。
五本指ソックスもきくち体操の基礎の部分も大まかに言えば「足指を良く動かして足底の機能を高めよう」というものです。
足底にはたくさんのセンサー(足底メカノレセプター)があって、立ったり歩いたりしていると常に変化し続ける体の傾きや足裏にかかる圧力や地面の状態などを感知してその情報を脳に送っています。
そして脳はそれらの送られてきた情報をもとに、バランスよく適切な動きができるようにからだ全体に指令を送っているのです。
この足底のセンサー機能が衰えるということは、第一に自分の足元に関する正しい情報を感知する力が低下するということなので躓きや転倒を起こしやすくなってしまいます。
更にはセンサーが鈍い(あるいは使われない)ことで脳に送られてくる刺激が少なくなるため脳のはたらきにも影響を与えます。
私たち現代人は歩く機会も少なくなっている上に、都会の大人は特に日常では舗装された道路やオフィスやお店の滑らかな床の上を靴を履いて歩くのがせいぜいです。
「転倒防止」や「介護」と言った単語を見ると高齢者の話と思いがちですが、上記の理由から2~30代の若いうちから足底の機能は低下していると考えられます。
五本指ソックスの指一本一本履くのにとても時間がかかるという人は要注意です。五本指ソックスを履く練習だけでも足底の機能の訓練になりますが、足指で物をつかんだり足指の間に手指を通して握ったりたまには裸足や靴でもでこぼこした道を歩いたりしてみましょう(ケガには気をつけて)。
スターカイロでは足や足首の関節に直接アプローチしたり、足底の筋肉に神経を送っている腰椎の下の方をチェックして矯正したりします。
そして背骨は、上下の椎骨で関節をつくってセンサーの役割も担うとともに、足底だけでなく体のあらゆるセンサーから送られてくる情報を脳に伝える脊髄の通りみち(脊柱管)であり、脳の指令をからだの各部位に伝える神経の出入り口(椎間孔)でもあります。
ゆえに、背骨に「ゆがみ」があっては正しい情報がきちんと送られにくくなりますし正しい指令もまた届きにくくなってしまいますから、運動器の機能を改善するためにも背骨の矯正が必要だと考えます。
(※身体を動かすために関わる組織や器管のこと。骨,筋肉,関節,靭帯,腱,神経などから構成されている)
(M)