二の腕のシェイプアップ
夏が近づくと、厚着をしていた季節よりもいっそう体のラインが気になります。
特に腕は、袖が短くなって露出するようになりますし、もっと暑い日にはノースリーブの服で肩まで出ることもあるわけですから、「二の腕シェイプアップ」という見出しについ目がいってしまうのも当然です。
「二の腕」は一般的に、上腕部(肩と肘の間)の特に後面(力こぶの裏側)のことをさします。
この部分は特にデスクワークの人は日常生活の中で動かすことが少なく、普通に過ごしているだけでは筋肉(上腕三頭筋)が付きにくいです。重い荷物を持った後に前腕部(肘から下)ばかりに疲労や痛みを感じる人は特に二の腕の筋肉を使えていないと考えられます。
クーラーの効いたオフィスでデスクワークをしていると二の腕が冷たくなってくるのも、この部分に筋肉が少なくて脂肪がついているからです。そして冷えると血流が悪くなり、血管に並走するリンパの流れも滞っていきます。リンパが滞ると老廃物が流れにくくなり、皮下脂肪がついてくるという悪循環が生じます。
この二の腕部分をシェイプアップする方法は雑誌やネット上にたくさんあります。
いずれも、基本的には上腕三頭筋を使う運動・肘を伸ばす運動に少し負荷をかけておこなうものです。
たとえば、水を入れたペットボトルを手に持って90°に曲げた肘をからだの後ろに引き、そこから肘を伸ばしてペットボトルを持つ手を後ろに伸ばすといったような具合です。
もっとオススメなのが、「壁立て伏せ」そこからステップアップした「階段立て伏せ」です。
腕立て伏せの要領でわきを締めて肘を曲げ、壁に手をついて肘が開かないようにゆっくりと伸ばして壁から体を離していきます。これが楽にできるようなら、階段に手をついて同様にしてみてください。当然ながら段差低いほど負荷は大きくなります。無理のない高さから始めてみてください。
これらの運動には肩甲骨の引き寄せや引き出しの動きも加わるので、肩まわりの血流改善やコリの軽減にもつながりますし、肩甲骨を動かしたりあるいは体に固定したりするはたらきをしている前鋸筋や広背筋も鍛えられるので、巻き肩が改善して肩回りがよりスッキリとして見えるようになります。
上腕三頭筋のはたらきを改善させたいときには、カイロプラクティックでは主に下部頚椎から頚胸移行部(首の下の方から首肩の境あたりの背骨)をチェックして矯正します。
その部分にいわゆるゆがみがあると、肩甲骨まわりから二の腕にかけての筋肉や血流にも良くない影響を与えます。また、首の下の方から肩甲骨の内側にかけての背骨はデスクワークによる猫背姿勢がつくられやすい部分でもありますので、矯正によって姿勢の改善にもつながり、いっそうスッキリとしたラインになるでしょう。
(M)