身体の傾きが気になる…痛みとの関係は?
「姿勢が気になる」という方の多くは、「姿勢の悪さ」によって首から肩にかけての広い範囲がこる、座っていると腰やお尻が全体的に痛くなるというお悩みをお持ちです。
この場合は猫背,巻き肩,あるいは反り腰といった「身体の前後方向の姿勢の悪さ」があります。
それに対して、「身体が傾いているのが気になる」という方は、どちらかの肩、あるいは骨盤が上がっている(下がっている)というような見た目が気になっている場合と、身体の左右どちらか一方ばかり傷める(痛める)、こりやすいというお悩みをお持ちの場合があります。
肩の高さに関しては、多くの人は「利き手」側の肩が下がっています。これは利き手の腕の方が筋肉が多く重いからだと考えられ、これだけならあまり心配する必要はありません。
ただ傾きに加えて左右どちらかの肩ばかりがこるとか、首肩に限らず背中や腰など同じ側が痛むことが多いという場合には、背骨のゆがみや左右対の筋肉のアンバランスがある可能性大です。
たとえば、座っているときに上がっている方の肩ばかりこるという場合は、こる側の上部僧帽筋の過緊張⇔下部僧帽筋や広背筋、脊柱起立筋(仙棘筋など)の弱下などがありそうです。
立った姿勢で肩と、同側の骨盤とが上がっていたら、お尻の筋肉(大殿筋,中小殿筋)や股関節まわり〜太ももの筋肉(大腿筋膜張筋や内転筋群など)のアンバランスが疑われます。
緊張側と弱下側というアンバランスは、ケガや病気もなく、明らかな筋肉の肥厚もしくは萎縮が見られない限り、背骨のゆがみによって引き起こされています。脊柱には神経が通っていて、背骨と背骨の間の穴から出て筋肉まで伸び、その感覚や運動を支配しているからです。
そしてその神経のはたらきを邪魔する背骨のゆがみのことをカイロプラクティックでは「サブラクセーション」と呼び、矯正(アジャストメント)を行ないます。
過緊張している筋肉はそれだけでこりの痛みを起こしますし、弱下している筋肉があるとそのはたらきを補うために他の筋肉に負担がかかったり変な姿勢になったりして痛みを生じます。
側弯症などの構造的なアンバランスがある場合には見た目に劇的な変化が出ることは難しいですが、カイロプラクティックの矯正は神経のはたらきをととのえ、こりや痛みを引き起こす「身体の傾き」がととのっていくキッカケとなります。
(M)