コロナ禍の熱中症
コロナ禍下で外出自粛が続いてきたこの夏、私たちは熱中症になりやすいと考えられ、注意喚起されています。
熱中症の原因は、暑さや蒸し暑さといった環境要因と、体内の要因としての脱水症とがあります。
このうち体内の要因である脱水症状が起こりやすくなっている理由について、運動量が減少することで筋肉量が減少し、からだに蓄えられる水分の絶対量が少なくなることが挙げられています。からだの水分のおよそ40%は筋肉に蓄えられており、筋肉量の減少は体内の水分量の減少となり、結果として脱水症になりやすくなるというわけです。
また、マスクの着用によってノドの渇きを感じにくくなる上に、マスクを外さなければできない「水を飲む」という行為をためらいがちになっているという傾向があるために脱水症になりやすくなったと考えられます(ちなみに、マスク着用で子どもは体温が上昇しやすいですが、成人では口腔周囲と顔面の温度は上がるものの全身の体温が上がることはほとんどないそうです)。
人は体内の温度上昇を防ぐために発汗(気化熱の利用)と皮膚血管を拡張させて体表から熱を逃がす熱放散とによって体温を下げています。
脱水症になるとそれらのはたらきが破綻して体温が上昇し異常高体温になって熱中症になるのです。
また、運動不足は関節の可動域の低下にもつながります。歩く機会が少ないと特に背骨や骨盤の関節はかたくなり、座っている姿勢のクセのままに傾き/ゆがみを生じて神経のはたらきを阻害します。
背骨のゆがみによって末梢神経が阻害されると筋肉や内臓のはたらきを低下させたり、筋肉が過緊張を起こしたり、それによって血流も低下したりするといった悪循環が起きてしまいますし、自律神経のはたらきが阻害されることで体温調節がますます困難になってしまいます。
しかもマスク生活で呼吸の質が低下していることも多く、それも自律神経のはたらきを乱す原因となっていることも少なくありません。
かと言って暑い中で急に運動を始めることもからだに負担をかけますし熱中症のリスクも上がりですので、血流を改善するため、自律神経をととのえるためなどの目的をもって背骨の関節の矯正をして神経のはたらきを改善するカイロプラクティックの施術が、お役に立てないかと考えています。
何事もリスクを知り対策を講じることは自分を守ることに繋がります。
水分をしっかり補給し、身体を暑さに少しずつ慣らしながらも体温が上昇しすぎない涼しい場所で適度に身体を・背骨を動かしてコロナ禍二度目の夏を元気に乗り越えていきましょう!
(M)