症状と背骨に「関係がある」ってどういうこと?
スターカイロでは、いらした方のお話をうかがってどこに問題があるのかチェックしながら、頚椎(時に頭蓋骨)から骨盤までの触診や筋力検査などをおこなって、背骨のゆがみ・動きのわるいところや圧痛があるところなど、神経のはたらきを阻害していると考えられるところを見つけて矯正します。(もちろん、上肢下肢の関節にアプローチすることもあります)
カイロプラクティックではこれを「サブラクセーションをアジャストメントする」と言い、「症状と“関係があるところ”を矯正しました」とお伝えしています。
たとえば「呼吸をするたびに痛かった背中が矯正されたら動きやすくなって痛みが出なくなった」という場合はわかりやすいのですが、痛みやコリがあるところとは違う部位・離れたところの背骨の矯正をおこなう場合に「関係がある」とはどういうことか、おおまかにいうと以下の三つです。
●問題がある筋肉の付着部
これもわかりやすく、「関節がゆがんでいるからそこに付着している筋肉にも問題が出ている」という状態を改善するものです。必ずしも付着部が痛いというケースばかりではないので少し離れている背骨を矯正することも少なくありません。
●問題がある領域の支配神経の通りみち
末梢神経は、身体の中心に位置する脳と脊髄から木の枝のように全身に伸びています。この脊髄からそれぞれ伸びた枝は背骨の椎骨の間(椎間孔)から出てある特定の領域に分布しており、その領域を支配している「支配神経」と呼ばれます。
たとえば肩~上肢の領域の支配神経は頚椎の間から出ているので肩や腕に問題があるときは頚椎、脚や足に問題があるときは下肢の支配神経が出てくる腰椎や骨盤の矯正をするといった具合です。
●問題がある部位と発生学的に近いところ
発生とは、ヒトの場合受精卵から胎児になる過程で筋肉や骨などの組織や内臓などの器官が分化していくことです。その発生が近いところの背骨にゆがみがあると影響を受けるという考え方です。
たとえば、目や耳などの支配神経の出口は頭蓋骨の穴であって頚椎の間から出ているわけではないのですが上部の頚椎のゆがみが目の疲れや耳鳴りなどに影響を与えます。
上記以外にも、たとえば「自律神経がととのうようにからだの緊張を緩和させるための矯正」や、「ホルモンバランスがととのうようにホルモン調節の脳司令部に関係のあるところ」など、間接的な目的で矯正するケースも多いです。
ヒトのからだはシンプルなようでいて複雑につながりあって常に変化しながらはたらきを保っています。
症状のある部位とは離れていると思われるような背骨のゆがみが関係しており、その矯正によって神経のはたらきが良くなることで治癒力が高まるのです。
(M)