[Topic]神経痛の頭痛
神経痛とは、脳幹部や脊髄からでてきた末梢神経のうちの感覚神経がさまざまな原因で刺激されることによって起こる痛みのことです。
最近では特に頭痛の一種として神経痛の頭痛が多くなっていると言われています。
「神経痛の頭痛」としては、「三叉神経痛」と「後頭神経痛(さらに「大後頭神経痛」「小後頭神経痛」「大耳介神経痛」の三つに分けられます)」があります。
三叉神経は顔面および口腔内の感覚、後頭神経は後頭部から頭のてっぺんを経由して額までの感覚をそれぞれつかさどっている神経です。ちなみに、顔面神経というのは感覚の神経ではなく顔面の運動をつかさどる神経なので、「顔面神経痛」というものはありません(顔面の神経痛は三叉神経痛です)。
それぞれ痛む場所が違うだけで痛みの質や程度は似ており、以下のような症状が特徴です。
●左右どちらか片側の首の後ろ,後頭部~頭頂部にかけて、あるいは耳の後ろが痛む
●ビリッと一瞬電気が走るような痛みを繰り返し、痛みがないときもしびれ感など違和感がある
●強い針で刺したような、あるいは焼け付くような、チクチク、キリキリ、ズキズキと表されるような痛み
繰り返し起こる長年の神経痛の頭痛は、一次性(疾病や傷などの器質的原因がない)の可能性が高く、猫背や長時間のパソコン操作、首肩こりがあると起こりやすくなる傾向があります。そのため、筋肉などの軟部組織による神経への圧迫や、神経そのものの炎症などが直接の原因として考えられますが、ある頭痛外来のお医者さんによると、圧迫や炎症が見つからない患者さんも多く、三叉神経痛や後頭神経痛は特に身体的・精神的なストレスが起因することが多いのではないかとも考えられているようです。
さらにストレスは、セロトニンやノルアドレナリンなどの疼痛抑制の神経伝達物質を減少させます。そうすると神経が過敏性を獲得してさらに痛みに敏感になるという悪循環に陥りやすいと言います。
大後頭神経痛がある場合、首の骨にゆがみが生じているケースが少なくありません。特に、頭蓋骨に近い上部頚椎に歪みがあることが多く、ゆがみのある部分の可動域チェックで軽く触れるとそれだけでも飛び上るほどの痛みがあります。
ゆがみを矯正するとバランスがととのって、神経を圧迫している筋肉がゆるむので痛みが軽減し、その後も痛みの出にくい状態をキープできるようになります(→大後頭神経痛のレポートも参考になさってください)。
また、カイロプラクティックの施術はストレスケアのお手伝いにもなりますので、ストレス性の神経痛頭痛かもしれないと思ったときにもご相談ください。
(M)