お腹に脂肪がつきやすいのは二足歩行の宿命!?
「ちょっと油断するとすぐお腹が出てくる」「どうしてお腹まわりにはお肉がつきやすいんだろう?」などと思うことはありませんか?
「腹筋を鍛えていないから」というのは確かに正解で、他の四足歩行の動物と違い、二足歩行をするヒトにとって腹筋がついているということは大切なことです。
ではまず、四つ足動物の腹筋はどうなっているでしょうか?猫や犬など身近な哺乳類を見てみると、スマートで動きの素早いコでもお腹はふにゃふにゃと柔らかく、鍛えられた腹筋とはとても思えません。
四つ足の動物はその姿勢によって、胸郭と骨盤とでお腹をガードすることができます。お腹を上に向けてさらすことは敗北・服従のポーズともいわれますね。四肢の筋肉や背筋殿筋さえ発達していれば、柔軟な動きのために腹筋はあまり必要ないようです。
いっぽう、直立二足歩行をする人間は胸やお腹を前に向けたむき出しの状態で生活しています。肺や心臓などの胸の中にある臓器は肋骨や胸骨によって守られていますが、胃腸や生殖器などのお腹の中の臓器を守る骨はありません。
つまり腹筋は、二本足で立つ体を支えるという役目以外に、腹部の臓器を守るという役目も担っているのです。そういうわけで、腹筋の発達が不足していると、腹部内臓を守るクッションとしてヒトのお腹にはお肉がつきやすいのではないかというのです。
先ほど少しふれたように、まず直立二足歩行を正常に行うには体を支えるための腹筋背筋が必要で、ヒトは進化の過程で腹筋を進化させてきました。
ところが、近現代のヒトの多くは座って過ごす時間が長く、なかなか立って体を動かす機会がとれないために、腹筋に力を入れる必要がなくなったり、骨盤が後ろに傾いたり、背骨のカーブが背もたれに寄りかかった形のほうが楽な状態になっていたりしていて、腹筋が弱化しやすい状況にあります。
背筋を伸ばすためにも、腹筋に力を入れやすくするためにも、背骨のケアは大切です。固くなってしまった背骨の関節を矯正して背骨のカーブや二足歩行時の動きがつきやすくなったり、腹筋に力を入れやすくなったりします。腰痛や余分なお肉とおさらばしましょう。
(M)