胸やけ=逆流性食道炎、胃食道逆流症
暑い日が続き、胃腸のはたらきが低下して食欲がなくなったという話をよく耳にします。これはいわゆる夏バテですが、夏バテでなくても、少し食べただけで満腹な気がしたり、あぶらっこいものを食べたときに胸や胃のあたりがむかむかする感じが起こったり、下を向いたりしゃがんだりしたときに酸っぱいもの(胃酸)がこみあげてきて「うぷっ」となったりするといった経験がある人は多いと思います。
一般的に「胸やけ」と呼ばれるこれらの症状は、胃酸を多く含んだ胃内容物が食道へ逆流することにより生じるものです。これがたびたび起こる場合には「胃食道逆流症」と逆流した胃酸によって下部食道の粘膜が炎症をおこしている場合は「逆流性食道炎」と診断されます。
特に食べ過ぎたり、脂肪分の多い食事をしたときに増悪することが多く、また、横になったりかがんだりすることで症状が悪化したり、出現する頻度が増すことが多いのも特徴です。
胃と食道の間には門(噴門)があり、普段は「下部食道括約筋」という筋肉によって閉じられていて逆流しないようになっているのですが、この筋肉のはたらきが弱って閉まりが悪くなると胃内容物が食道へ逆流してしまってこのような症状を起こすのです。
下部食道括約筋のはたらきが弱くなる原因は、食生活の乱れや自律神経の不調、加齢による筋力低下などです。
カイロプラクティックでは、自律神経をととのえるための施術の他に、胸やけと関係のある背骨(胸やけをおこしている時にかたくなりやすい部分)の関節を矯正することができます。
気をつけたいのは、胃食道逆流症では、かすれ声,のどの違和感,耳の痛み,発声障害,気管支喘息,誤嚥(ごえん)性肺炎などを引き起こすこともあるということです。
胸やけが出たときは、水や牛乳を飲めば大抵は治まりますが、頻繁に起こる場合には上記のようなことが起こる可能性がありますので病院へ行ってみてください。
(M)