「痛み」という感覚

生体には、ある特定の種類の刺激に応じる感覚受容器が備わっています。
「痛み」も感覚の一種なので、視覚や聴覚や触圧覚などと同様に、感覚受容器で受容された刺激の信号が求心性神経線維を介して中枢神経に伝えられ大脳皮質に送られて生じる感覚です。
痛みは「不快な感覚であり、情動体験である(一部省略)」と国際疼痛学会によって書かれているように、他の感覚と比べてもきわめて主観的なもので、客観的に評価することが困難であり、他者への説明や、他者の理解に難渋する場合があります。

痛覚には、表在性痛覚,深部痛覚,内臓痛覚があります。これらは、痛覚の発生する組織の違いによって分類されています。
表在性痛覚は「皮膚の痛み」で、局在性が明確な(どこが痛いかはっきりしている)痛みです。打撲や切り傷など、侵害刺激によって瞬間的に痛み、刺激が止むと急速に消失する特徴があります。刺激が強い場合には瞬間的な痛みの後、鈍く灼けつくような痛みが空間的な広がりを持ってゆっくり消失することがあります。
深部痛覚は、「皮下組織,骨格筋,腱,骨膜,関節などから生じる痛み」です。一般に表在性痛覚とは違って局在性に乏しく(痛む部分がはっきりしない)、持続的な鈍痛です。
内臓痛覚は、内臓の受動伸展あるいは能動的収縮,血流障害や化学的刺激によって生じる「内臓の痛み」です。内臓や胸/腹膜などに異常があるとき、特定の皮膚に感覚過敏や痛みを感じることがあり、これを関連痛と言います。

また痛みは原因別に、外傷性,炎症性,神経因性,心因性などに分けられます。それから、持続時間の違いによって急性痛と慢性痛に分けることもあります。急性痛は組織の傷害を脳に伝えて警告すると役割があり、傷が治ると消失します。慢性痛は組織的には明確な傷害がない場合や、傷害が回復した後も残る場合があり、情動や気分や社会性にも影響を及ぼすこともあります。そうなると痛みの感覚がより増幅したり長引いたりする悪循環に陥るリスクが高くなります。

表在性で外傷性の疼痛は原因(傷)が明らかですので処置をして治ると痛みがなくなることが分かっているためカイロプラクティックを受けに来る方はいらっしゃいません。しかしそれ以外のさまざまな痛みを抱えている方が相談にいらっしゃいます。特に深部の組織の炎症性疼痛,神経因性痛の急性痛/慢性痛などは多いです。
深部組織の炎症は、その時にある痛みを軽減するとともにそこに過剰な負荷がかからないようにととのえていくことが大切です。神経因性(神経障害性)の疼痛は非ステロイド性抗炎症薬の効果があまり期待できないものや、そもそも画像上では明確な神経障害を確認できないものも多く、そこに背骨の“ゆがみ”が関わっているケースは多くあります。内臓痛やその関連痛でないかどうかも話をうかがったり徒手によるチェックをしたりして鑑別できるよう勉強しています。「どのような痛みか」「どんな時に痛いか」「痛みが強い動作は」「ラクな姿勢は」などなど詳しくおうかがいすることもありますし、痛みの説明はとても難しいものとは思いますが、違和感や不快感など感覚的にでも構いませんのでお伝えいただきたいです。
(M)


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