「だるさ」とは何か
「だるさ」は栄養不足や睡眠不足などエネルギーの不足、あるいは老廃物や精神的なものも含めたストレスなどの“悪いもの”が溜まっているといった、“休息が必要な時”に起こる症状で、誰もが感じたことがある/日頃感じる感覚です。「だるい」と感じるメカニズムについては、体内で必要なエネルギーを作る際に生じる活性酸素が関わっていると考えられていますが、医学的にまだ十分には解明されていません。
ただ(冒頭の補足ですが)、体のだるさが起こるのは、肉体的あるいは精神的な疲労の蓄積,自律神経の乱れ,加齢,エネルギー供給が不足したり老廃物が滞留したりするような疾患(感染症や特定の内臓の病気など)があるときだということは分かっています。
私たちの生命活動に必要なエネルギーは体内での代謝によって作られています。代謝とは、細胞内で行われる物質の合成(同化)や分解(異化)の作用で種々の物質を作ってエネルギーを取り出すことをいいます。
代謝に必要なのは食物から得た糖質,脂質,タンパク質やビタミンと無機質,水,酸素などの栄養素、それから代謝を調節する自律神経やホルモンなどの体内でのはたらきですから、エネルギーの不足はこれらが不足/低下していることになります。
栄養不足はバランスのよい食事をなるべくよく噛んで食べることで摂取することが望ましいです。そして摂取した食物を消化,吸収したり、毒素の解毒をしたりするのに内臓・自律神経のはたらきが良好であることも大切です。内臓・自律神経のはたらきは発痛物質や老廃物の排出,排泄にも重要です。
酸素不足は、内臓の疾患がなくても、呼吸が浅くなっているせいで起こる場合があります。浅い呼吸に気づいたら一度落ち着いて、細く長く息を吐いてから大きく吸って深呼吸をしてみることがおすすめです。その際に背中や肩の過緊張や肋骨の開きにくさを感じる場合はゆっくり動かしてみたりストレッチしたりカイロプラクティックを受けたりすると改善するはずです。
エネルギーの供給には運動も必要で、体内に取り込んだ栄養や酸素などを含む血液を全身にめぐらせたり、全身から老廃物を集めて流し排出したりするのを強力に補助します。ただ運動も疲れますから、急にしすぎると休息が追いつかないので適度に習慣的におこなうのがおすすめです。
精神的な「だるさ」にはリフレッシュやリラックスといった「脳の休息」も必要です。趣味に没頭したり、身体を動かしたりすることで解消されるとよく提言されています。身体の状態を感じ取ることに集中しているマインドフルネスの状態になることも近年では効果的であると言われていますので、カイロプラクティックもお役に立てるはずだと考えています。
以上のように、「だるさ」は病気・疾患があると起こる症状であり、それらのはっきりした診断がつかなくても、だるさがあるということは「心身の状態が良くない」・「休息が必要」だということだと思いますので、不足しているもの,過剰なものを見つけて補ったり減らしたりして心身をととのえることが大切です。
(M)