[Topic]股関節の痛み「大転子滑液包炎」
「股関節が痛い」とおっしゃる方の中に、「股関節(お尻と表現なさる方も多いです)の外側の骨が出っ張っているところが痛い」という方がいらっしゃいます。
この「外側の出っ張り」は正確には股関節ではなく、大腿骨の「大転子」という部分です(画像参照)。
大転子には、中殿筋,小殿筋,梨状筋といった歩行に重要な筋肉がくっついており、それらの筋肉や腱との間で動きをなめらかにして摩擦を軽減するために、大転子は潤滑液の入った袋である「滑液包」に覆われています(滑液包はからだのあちこちの関節に存在します)。
摩擦を軽減するための滑液包なのですが、この大転子滑液包はランニングなどの股関節の伸展(脚を後ろに引く動作)やバレエなどの股関節の外転(脚を開く動作)の運動が繰り返されることで周囲の筋肉や腱の過緊張による圧迫などとともに炎症を起こすことがあります。それが「大転子滑液包炎」です。
大転子滑液包炎になると、若干の腫れ感と脚全体のむくんだ感じがあります。特に歩きはじめや、足に体重をかけた時に痛み、夜にも痛みが出やすいです。
大転子は股関節とは運命共同体であり、大転子の滑液包に炎症が生じるということは、股関節の運動に不具合が生じている証拠です。そして股関節のゆがみや動きの制限は骨盤のゆがみと密接な関係があります。
膝関節のバランスも悪くなっている場合が多いです。
炎症が起きていて痛むときは、まずはアイシングをして安静にしてください。
しかし、その後も股関節と骨盤(さらには膝)のバランス修正ができないと、股関節の運動は制限されたままになり、大転子部には余計な摩擦などの負担がかかって滑液包は痛みやすい状態が続いてしまいます。
運動をした後に急に痛みが出ることはよくあることです。それを一時的に冷やしたり、温めたりして痛みを緩和させるだけでは、また同じ事を繰り返してしまう可能性があるのです。逆に慢性化している痛みも、その原因が背骨や骨盤などの関節の動きの制限やバランスの悪さにあることがあります。
スターカイロでは、そのような動きの制限があったり神経のはたらきを阻害して回復力の妨げをしている可能性があったりする関節の矯正をおこなってバランスをととのえ、痛みの起こりにくい状態にするお手伝いをします。急な痛みも慢性的な痛みもご相談ください。
(M)