あなたの肩こり、実は首こりかもしれません
肩こりで来院された方に「どこですか?」とお聞きすると、様々な場所を指されます。首と肩の境目だったり、肩関節周囲だったり、肩甲骨の内側だったり、首だったり、後頭部だったり、同じ肩こりでも指し示す場所が違っていることはよくあります。ですから必ず場所を確認しているのですが、今回はそんなお話です。
ご存知ガッテン!で「“新原因”発見! 衝撃の肩・首のこり改善SP」として、特集されていました。
これまでガッテン!では、肩こりは「僧帽筋(そうぼうきん)」という筋肉が凝り固まることが原因、として特集していたようです。僧帽筋は肩甲骨まわりから肩・首まで広範囲を覆っているため、肩を回すことを推奨していたようです。しかし、僧帽筋とは別の「首こり」を単独で引き起こす筋肉があった、というのが今回の内容です。
その筋肉は、僧帽筋より深層にある「後頭下筋群(こうとうかきんぐん)」です。この筋肉群が凝り固まることで、肩を回してもとれないしつこい肩こり(実は首こり)を引き起こしていた、というのが新原因と謳っているところになります。この後頭下筋群が凝り固まる原因は、①姿勢と②目の使い過ぎとのことです。①の姿勢は長時間の前かがみ、②は目を動かすと顔も動くので後頭下筋群の負担が増える、と解説されていました。デスクワークで長時間パソコンに向かっている方や、スマホを見続けている人、読書が趣味の人など、当てはまりそうですね。
公式HPでは、首の回転セルフチェックと首こり改善運動が紹介されています。ぜひご覧になって、参考にしてみてください。
さて、後頭下筋群のほぐし方(首こり改善運動)が紹介されていますが、なかなかほぐれなかったり、ほぐしてもまた凝り固まったりすることがあります。なぜならば筋肉だけでなく、骨格も固まっていることがあるからです。一時的に筋肉がほぐれても関節の動きが悪い(=骨格が固まった)ままだと、またすぐに周囲の筋肉は凝り固まってしまいます。後頭下筋群は、後頭骨と第1頚椎・第2頚椎に付着しています。神経支配は、後頭下神経(第1頚神経の後枝)です。そしてカイロプラクティック検査で、この部位の問題は驚くほどよく見られます。上部頚椎と後頭骨をカイロプラクティックで正していくことで、関節の動きだけでなく後頭下筋群を支配する神経も正常化していくことができます。神経筋機能が改善され先ほどの首こり改善運動で良い状態をキープしやすくなり、相乗効果が期待できると思います。カイロプラクティックならばダイレクトに背骨の関節にアプローチできるので、今回の首こりは得意分野と言えると思います。
(G)