膝に水がたまる
膝が痛くてスターカイロにいらっしゃって「ぶつけたわけでもないのに膝が腫れている」「膝に水がたまっていると言われた」という方が少なくありません。
そこで今回は「なぜ膝に水がたまるのか」「カイロプラクティックではどのように考えて施術を行うのか」ご紹介します。
膝の水は、正常でも1~3ミリリットルは膝関節内にあり、これは「滑液」あるいは「関節液」と呼ばれます。この“膝の水”は関節を覆っている滑膜という膜から産生される粘り気のある液体で、関節の滑りをよくするとともに関節軟骨に栄養を与える役割をしています。
その滑液が正常以上に膝にたまってしまっている場合以下の可能性が考えられます。
1.関節内で炎症がおきている
2.骨や軟骨を含めて関節内のどこかが傷ついている
つまり、膝に水がたまるのは「炎症や損傷など何か痛みの原因がある結果」です。
膝は重力下で日常生活をしているだけでも負担がかかりやすい関節ですので、変形性膝関節症などの病院で診断されるような「異常」がなくても、いつもより歩きすぎたりスポーツをがんばりすぎたりすることで関節内が傷ついたり炎症が起きたりすることがあるのです。
また、水が大量にたまった状態のままだと、関節の内圧が高まって重苦しい感じがするとともに膝の動きも悪くなります。
さらに、異常に産生されてたまっている滑液には老廃物などいろいろな物質が含まれていて、発痛のもとになったり関節の軟骨そのものに悪影響を及ぼしたりする場合があります。
ただ、入浴したり横になって眠ったりして休めば膝も回復するはずなのに、ずっと水が引かないことや、あるいは同じように負担がかかっているはずなのに左右どちらかの膝だけに水がたまるというのは、「膝の異常な状態」です。
膝に異常な状態がみられる場合、カイロプラクティックではまず膝やその周囲の筋肉の支配神経の出口である腰椎の問題をみつけて矯正します。膝周囲の支配神経のはたらきがととのうことで、膝関節内の負担が軽減したり、異常な状態からの回復力が高まったりする(関節内の炎症がおさまりやすくなる・水が再吸収されやすくなるなど)と考えられるからです。
その他にも、膝を含めた下肢のアンバランスは骨盤のいわゆる“ゆがみ”によって生じるケースが多いので骨盤のチェックもおこない、必要に応じて矯正をおこなってバランスをととのえていきます。
(M)