目の疲れ・眼精疲労
目の疲れを感じている現代人は多く、目が乾いたりかすんだり、まぶたや眼球が重たい感じの違和感、目の奥がゴロゴロするような感覚、めまいがするような感じやまぶしいような感じなどがあります。
デスクワークでずっとコンピューターの画面を見ていたり、スマホや本などを見ている時間や手元で細かい作業をしている時間が長かったりすることで目が疲れるということは何となくわかると思いますが、目が疲れるときに目とその周囲には何が起きているのでしょうか。
目はしばしばカメラにたとえられます。その中でレンズの役割をしているのが角膜と水晶体です。水晶体の厚みを変えることでピントを調節しており、水晶体を引っ張ったり緩めたりして厚みを変えているのが、水晶体を支える毛様体筋という筋肉です。
遠くを見るときは毛様体筋が緩まることで水晶体を薄くしてピントを合わせ、近くを見るときは、毛様体筋が緊張(収縮)して水晶体を膨らませてピントを合わせています。人はボーっとしているとき、1mほど先にピントが合うようにできており、このときが毛様体筋がリラックスしている状態です。つまり、目の前のデスク上の画面や手元ばかりを見ているということは近くにピントを合わせ続けているということなので、毛様体筋は常に緊張している状態になってしまいます。
また、眼球運動ももちろん筋肉によっておこなわれます。顔を動かさずに目だけを上下左右ナナメそしてぐるっと動かすことができるのはそれら眼筋(上下直筋,上下斜筋,内外直筋)のおかげです。
しかしこれまた目の前や手元ばかり見続けることが多い現代人は常に眼球は前、しかも少し内側に寄せた状態で眼筋を緊張させ続けています。
目の筋肉もからだの他の部位の筋肉と同じように、緊張し続ければ疲れ、血流が悪くなったり神経も疲労したりして、これが目の疲れと言われるさまざまな症状としてあらわれるというわけです。目の疲れをほうっておくと、余計に目を凝らすために顔が前に出て姿勢が崩れたり、血行不良や神経疲労が目から頭や首肩にまでひろがったりして、頭痛や首肩こりから吐き気まで引き起こすようになるケースも少なくありません。そうなるとますます目の疲れが回復しづらくなっていってしまうでしょう。
さらにパソコンやスマホの画面からの光は目への刺激が強く、脳の疲労にもつながると考えられます。
そのようなとき、目のはたらきに関係する頚椎(首の骨)にゆがみが出ていることが多いです。特に、首の付け根の筋肉(後頭下筋群)の緊張をともなって上部の頚椎の可動性が低下しています。
頚椎のゆがみの矯正をおこなうことで眼筋の緊張をゆるめるとともに疲労の回復の手助けになります。
目の疲れを感じやすい方は日常的に上記のことに少し気を配って、遠くを見たり、眼球をあらゆる方向に動かしてみたりすることも大切です。またカイロプラクティックを利用するという選択もありますのでお気軽にご相談ください。
(M)