脇腹 あばら肋骨部分の痛み
脇腹や肋骨部分の痛みは、心臓や腹部内臓の不調を知らせるサインであることもあるので、痛みを感じると不安になりますよね。しかも肋骨は薄い骨で、転倒したりぶつかったりして胸を打ったり、あるいは大きなくしゃみを繰り返したりすることでもヒビが入ったり折れたりしやすいので骨折の可能性も考えなくてはなりません。
これら骨折や疾患由来の痛みは、刺し込むような,あるいは締め付けられるような痛みや、動けないほどの強い痛みで、安静にしていても痛みます。
そこまでの痛みではないまでも、くしゃみをしたり大声で笑ったり深呼吸したりしたときに、肋骨に響く痛みや違和感が出ることがあります。
このような症状が出る人で、以下のような状態になっている場合、これらを改善することで痛みが軽減あるいは消失するケースが多いです。
・背中が丸まっている(猫背)
・胸椎の動きが制限されている
・肋骨の動きが制限されている
・呼吸が浅くなっている
・腕が疲れている,重だるい
背中が丸まった状態で長時間座っていると、肋骨は下がって骨盤は後傾し、お腹が肋骨と骨盤の間で圧迫されているようになります。さらに、不良姿勢によって肋骨が下がった状態が続いていると呼吸の際に肋骨を動かす肋間筋に負担がかかって肋間筋に筋肉痛のような痛みが出ることもあります。
その上、姿勢のくせによって背骨に左右の傾きがあると、片側のあばら部分に痛みが出ます。このとき胸椎には、傾きやゆがみに伴う可動域の制限が生じていて、周囲の筋肉の虚血性の痛み(血流がわるくなることによる痛み)を助長します。
他にも脇腹や肋骨部分の痛みの原因になる筋肉があります。前鋸筋と広背筋です。前鋸筋にトリガーポイントがあると、それこそ内臓の病気かと思うほどの強い痛みを感じます。
前鋸筋は肩甲骨、広背筋は肩関節の動きに関わっていて、不良姿勢が続くと弱くなったり血流がわるくなったりしやすい上に、不良姿勢で背骨が動きにくくなった状態でゴルフやキャッチボールなど身体を捻って肩を動かす動作をしたときに痛めやすい筋肉です。
これらの筋肉は、下部頚椎からの神経の支配を受けているため、頭を前に突き出すタイプの猫背姿勢の影響を受けやすく、また、付着部である背中が丸まって生じる、胸椎や肋骨の可動制限によって筋肉のはたらきやバランスが悪くなります。
このように、不良姿勢による背骨の可動制限は、背中側だけでなく脇腹や肋骨の前側部分に痛みを起こす原因になり、カイロプラクティックの矯正で改善することも多く報告されています。背骨の痛みではなくても背骨の可動制限が関係しているケースは多いのでお気軽にご相談ください。
(M)