長時間のデスクワークやスマホ操作に没頭して背中がバキバキに固まったり張ったりして重だるい不快な感じになることはよくあることだと思います。これは血行不良によるいわゆるコリ症状であることが多く、姿勢をただして首や肩甲骨を適切に動かすとそれだけでも不快感は軽減します。
ただ、首が前屈みになるような姿勢を続けていると肩甲骨あたりが痛む,痛む肩甲骨側の肩を下にして寝ると痛くなるというような症状があらわれた場合は、さらに重症な「肩甲背神経の絞扼障害」である可能性があります。
絞扼というのは生体の組織,神経,血管などが締め付けられ圧迫される状態のことです。
肩甲背神経というのは、頚椎から出て腕に向かう神経の束(腕神経叢)の内、枝分かれして背中の方へ向かい肩甲骨と背骨の間を下方に走行して肩甲骨周りの筋肉(大小菱形筋,肩甲挙筋)に分布する神経です。その走行の途中で斜角筋や肩甲挙筋により圧迫を受けることで、肩甲背神経の走行に沿って肩甲骨内側縁に(他にも腋窩[わきの下]や上腕の後外側などにも)痛みや痺れが起こるのです。
なぜ斜角筋や肩甲挙筋が肩甲背神経を絞扼するのかというと、やはりうつむきすぎていたりアゴを突き出したりするような不良姿勢で、デスクワークやスマホ操作をすることやバッグの重さが肩にかかることなどにより、頭の重さを支えたり腕やバッグの重さをつり上げたりしているこれらの筋肉が持続的に伸縮して柔軟性が低下し過緊張になるからだろうと考えられます。
また、上記のような不良姿勢で首や背中の背骨の関節が固くなりサブラクセーション(カイロプラクティック的にいう背骨の関節のゆがみ)が生じると、斜角筋や肩甲挙筋がリラックスしづらくなるだけでなく、斜角筋や肩甲挙筋と共働あるいは拮抗して頭の重さを支える他の筋肉や肩甲骨を安定させて腕を支える筋肉(たとえば椎前筋群や中/下部の僧帽筋や前鋸筋など)が力を発揮しづらくなりますし、肩甲背神経が絞扼されることで大小菱形筋もはたらきが悪くなり、ますます斜角筋や肩甲挙筋の負担が増えてしまいます。
コリ症状に比べるとすぐには状態が改善せず時間がかかると思いますが、肩甲挙筋が起始する上〜中部頚椎や、斜角筋が起始し、斜角筋を支配する頚神経や肩甲背神経の出口である中〜下部頚椎などの「ゆがみ」をカイロプラクティック的に矯正することで、姿勢が改善されることも併せて筋肉の柔軟性が回復しやすくなるなど少しずつ絞扼が軽減していくはずです。
(M)
【この記事の執筆】STARカイロプラクティック編集部(院長・スタッフ)
- この記事の監修
高橋壮平(STARカイロプラクティック院長/有限会社メディトリナ代表)
- 豪州ヴィクトリア州立RMIT大学カイロプラクティック科卒業(2003)
応用理学士、カイロプラクティック理学士 - 日本カイロプラクターズ協会(JAC)正会員
- 日本カイロプラクティック登録機構(JCR)登録カイロプラクター(N0.0431)
- 専門分野:腰痛 肩こり 頭痛 しびれの他 骨盤 姿勢矯正など
- 豪州ヴィクトリア州立RMIT大学カイロプラクティック科卒業(2003)
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