寒い日の姿勢と関節 筋肉の状態
経験的な心当たりもおありかと思いますが、寒くなると身体は“縮こまる”傾向にあります。
すなわち外気にさらされる表面積を減らすように、首をすくめ肩や背を丸くしてやや前屈みになり胸やお腹の前で腕を折りたたむといった姿勢になります。
体温を逃がさないようにするために血管が収縮し、筋肉を収縮させて体温を上げようとすることも、身体が縮こまる原因です。
歩いたり、立ったり座ったりを繰り返したり、腕を伸ばしたりするなど、こまめに大きい筋肉を動かしていればその動きによる筋肉の収縮で産熱が起こり血流も上がりますが、ほとんど一日中縮こまって座ったまま過ごして、また寒い中を縮こまって帰宅するというような生活であると、関節や筋肉,筋膜などが硬くなり、動きが鈍くなったり血流や代謝が悪くなって老廃物が溜まったりしてますます身体が硬くなる,痛む,傷めやすくなるという悪循環が起こりやすいのが今の寒い季節です。
さらに、冬は夏に比べると外気は乾燥しているのにのどが渇いていると感じにくくなるので飲水行動が減ります。その分スープ・汁物が多い食事をとれば多少は補えると思いますが、基本的には食事以外の時間にも意識して水分をとることがおすすめです。身体の水分が不足していると身体がむくんだり筋肉がつったり関節の滑液が減少して可動域が狭まったりします。
まずはエアコンや着る物などで工夫して身体を冷やさないこと、そして何十分も同じ姿勢で過ごさないことです。デスクワークの方におすすめなのは30分に1回くらいは立って、歩くことですが、座ったままでもストレッチや関節の曲げ伸ばしなど、ゆっくりした動きや小さな運動を無理なく繰り返すなどして筋肉の伸縮による産熱と血流を促しましょう。お風呂で温まってからストレッチをしたり、布団も保温性が高くて軽い(寝返りをうちやすい)ものにしたり、朝起きた時には布団の中で“伸び”をするのもおすすめです。
上記のようなセルフケア・アクティブケアだけでなく、カイロプラクティックのようなパッシブケアもあわせてご利用ください。寒さで縮こまっている身体の、関節が動かしやすい,筋肉や筋膜など(軟部組織)の柔軟性が上がった,血行が良くなったなどの改善をすぐに感じていただけると思います。
(M)