手指の痺れの原因
手指にしびれがある場合、「脳血管障害」、「糖尿病」、「多発性硬化症」、「首の問題」、「手根管症候群」、「胸郭出口症候群」、「トリガーポイントの関連痛」、「血行不良」などの可能性が考えられます。
脳血管障害とは、脳梗塞や脳卒中などです。この場合「体の片側に痺れ」がみられます。痺れだけでなく、頭痛や麻痺、ろれつが回らないなどの症状がみられるのが特徴です。
糖尿病の場合、初期には症状はありませんが、病気が進行すると末梢神経にしびれが出て、手以外に足も痺れることが多いです。「左右両方の手に痺れ」が現れるのが特徴です。
多発性硬化症は複数の神経症状が起こる難病です。手の痺れの他に、「ふらつき」、「排尿障害」「視力や見え方の障害」などが比較的多く見られます。
首の問題とは、首の骨が変形したり首の関節がゆがんだりすることで起こる頚椎症や頚椎症性神経根症などが挙げられます。顔を上に向けた状態で首を右に倒すと右手、左に倒すと左手の痺れが強くなるのが特徴です。
手根管症候群の場合、上記に挙げたような特徴がなく手指に痺れ・痛みがあると可能性が高いです。
「手根管」は手のひらの付け根にある手首の骨と靭帯に囲まれたトンネルで、9本の腱と正中神経が通っています。何らかの原因で腱を覆う膜(腱鞘)が炎症を起こして腫れて正中神経が圧迫されると「小指以外の4指に痺れ」が起こります。
胸郭出口症候群の場合は、「腕を上げたときに痺れ」が出るのが特徴です。詳しくはこちらの記事もご参照ください。
トリガーポイントの関連痛とは、筋肉にできたしこりのような「押すと飛び上がるほど痛い」部分を押したときに、押している場所以外のところに痛みや痺れを生じるものです。手指に痺れが出るトリガーポイントを生じる代表的な筋肉は、「斜角筋(首の筋肉)」「棘下筋(肩甲骨の筋肉)」「烏口腕筋(上腕の筋肉)」です。
血行不良の場合は、寒さや筋肉の緊張、圧迫などが原因で血管が異常に収縮することでしびれを生じていますので、今の季節には起こりやすいです。温めたり、筋肉の緊張をやわらげたりすることでしびれが緩和します。
糖尿病や脳の病気、多発性硬化症などの難病の場合は専門お医者さんに診てもらう必要がありますが、背骨や関節や筋肉の問題が原因となっている痺れの場合はカイロプラクティックの得意分野であることも多いです。背骨のゆがみを矯正することで神経を圧迫している状態や過緊張を起こしている筋肉が改善される可能性はおおいにあります。
(M)