“座りすぎ”は死亡リスクも増加する?!
今年の夏も朝から晩まで暑いという日が多く、身体が怠くなったり動くことそのものが億劫になったり熱中症リスクなど体調への不安もあったりしてますます体を動かす機会が減ってしまっている人も少なくないのではないでしょうか。
それでなくても現代日本人は特に、仕事においても余暇においても「座りすぎ」の人が多いという研究結果が2011年に出ています[厚生労働省のページ(PDF)でも紹介されています]。
そしてその研究によれば、普段仕事やスマホやテレビ鑑賞などで1日8時間以上座っている生活の人は、休みの日に運動習慣があるだけではダメで、日頃の生活の中でこまめに姿勢を変え、身体を動かすことがリスク軽減のために望ましいということが示されています。
下肢には全身のおよそ70%の筋肉がついています。お尻や太腿についている大きい筋肉や、ふくらはぎの筋肉は第二の心臓と言われるほど重要です。そして下肢の筋肉を適切に動かすことは、全身的な血液循環を良くし、糖の代謝や脂肪の分解を促進します。また、足の裏や足首をはじめ関節には固有感覚のセンサーがたくさんあります。長時間座り続けていることは、これら下肢の骨と筋肉を衰えさせ、関節の可動性や受容器のはたらきを鈍らせてしまうことになるのです。
さらに、2003年頃からのここ20年の間で研究が進んできた「マイオカイン」という生理活性物質(サイトカイン)のうち、骨格筋を動かすことで分泌され、神経細胞の活性化や大腸ガンの抑制などなど、さまざまな臓器に良い影響をもたらすものがあることが分かってきています。逆に、加齢誘発性といって加齢に伴って分泌されるようになり身体に悪影響をおよぼすマイオカインもあって、これが運動で減少することも分かっています。
血流がよくなったり脂肪が燃焼されたりするいわば“受け身”なはたらきだけでなく、筋肉を動かすことで他の臓器にも良いはたらきかけをする物質が分泌されたり反対に悪い物質の分泌は抑えたりする効果があると分かったことで、運動と座りすぎそれぞれが死亡リスクに影響をおよぼす理由もより明確になりました。
普段の生活の中でもなるべく立ち上がって歩いたり身体全体を大きく動かしたりして刺激することが望ましいですが、仕事などで難しい場合は座ったままでも30分おきくらいに姿勢を変えて背骨や骨盤を動かしたり股関節や膝,足首,足指など関節を曲げ伸ばししたりして筋肉や関節や神経を適度に刺激することがオススメです。
「ここの筋肉に力入れにくい」「このあたりの関節固まってる気がする」など、座りすぎ生活を続けていた方が運動をする際の姿勢や関節可動域や筋肉の動かしにくさなどのお悩みはスターカイロがお力になれると思います。まだまだ暑い日が続きますが、体調にはお気をつけて、汗のことは気になさらずにお越しください。
(M)