Case症例紹介
  • 2018.12.25
  • 頭痛・顔・顎関節

「メニエール病によるめまい 耳のつまり」(40代女性 主婦)

メニエールは4年前からで、最初右の耳鳴りがあり強い回転性のめまいになった。3日間入院して落ち着いたが、その後何回も繰り返している。
今回は2カ月前からで、特にきっかけがなくひどくなった。耳に水がつまったような感じになり、回転性のめまいが起こる。めまいが起こると嘔吐して、3時間くらいするとおさまる。めまいがおさまっても半日くらいすると、次の耳のつまり感が出てくる。こうした症状は週に1~2回あって、直近では昨日がそうだった。
今回のめまいが出た2カ月前に、耳鼻科を受診した。最終的にMRIで検査して「他に何も問題がないから、メニエールで確定だろう」と言われた。薬は、血流改善・抗炎症作用・利尿作用のあるものを服用しているが、あまり効果を感じていない。次回は来週受診予定で、「耳に直接ステロイド注射をしてはどうか」と言われている。少しでも軽減すればと思い、来院した。

初回来院時の状況

頭部前方で、右肩が前上方に巻き込んでいた。右頚肩部の筋肉が、左に比べて硬く緊張がみられた。目の動きを検査すると気持ち悪さが出て、三半規管に負担がかかりやすい状態であることが分かった。カイロプラクティック検査では、上部頚椎(右側)に強い制限がみられた。

施術内容及び経過

問題のみつかった上部頚椎を中心に、胸椎と右肩甲骨に調整をしていった。症状が強く、背骨の動きも良くないので、最初は週に2回ペースで施術を続けた。2回施術を行った後は、めまいは出ても嘔吐はなくなった。4回終了時点で耳鼻科を受診し「右の聴力が回復してきている」と言われ、ステロイド注射は延期となった。その後は週に1回ペースで施術を行い、台風の時にはめまいが出たが嘔吐はなく、耳のつまりも減っていった。施術開始から3カ月経過した頃には、耳のつまりは出てもめまいはなく落ち着いてきたので、メンテナンスに移行した。

担当者コメント

メニエール病は、回転性めまいと耳鳴り・耳のつまりが同時に起こるのが特徴です。内リンパ液の増えすぎが原因と言われているので、その時の症状が治まるまでに2~3時間かかるのが特徴です。この方のように、嘔吐もめずらしくありません。
耳鼻科での治療は、薬がメインとなります。内リンパ液を減らすために、血流改善や利尿作用のあるお薬を処方されることが多いようです。これで症状が落ち着けば良いのですが、繰り返す場合は内リンパ液が増えすぎる原因が何かしらあるはずです。
カイロプラクティックでのアプローチは、自律神経の働きを改善させていきます。自律神経の働きが良くなることで、内リンパ液の状態が安定してくる可能性があります。今回は、特に自律神経との関わりが深い上部頚椎に問題があり、そこが解決されたことで症状が落ち着いたケースだったと思います。耳鼻科での治療を続けても繰り返す場合は、カイロプラクティックがお役に立てるかもしれません。
(G)
№E16114

【この記事の執筆】STARカイロプラクティック編集部(院長・スタッフ)

この記事の監修

高橋壮平(STARカイロプラクティック院長/有限会社メディトリナ代表)

  • 豪州ヴィクトリア州立RMIT大学カイロプラクティック科卒業(2003)
    応用理学士、カイロプラクティック理学士
  • 日本カイロプラクターズ協会(JAC)正会員
  • 日本カイロプラクティック登録機構(JCR)登録カイロプラクター(N0.0431)
  • 専門分野:腰痛 肩こり 頭痛 しびれの他 骨盤 姿勢矯正など

患者さま一人ひとりの状態に合わせて丁寧に施術を行っています。健康で快適な毎日を送れるようサポートいたします。