5年前から右足底(足の裏)が痛むようになり、2年前靴の中敷を作ったときに左下肢の方が長いことが分かった。中敷によって足底の痛みは大部分で軽減したが、中足骨頭部(足指の付け根のふくらんだ部分)の痛みがなくならない。先週からは右の股関節がはまっていないような感じがしてそこも痛む。
子どもの頃に脊柱側弯を指摘されたことがある。
初回来院時の状況
立位で骨盤は右下がりで全体に後屈傾向、臥位で見かけ上の右短下肢、長座では逆に右下肢が長く見える。骨盤の傾きとあわせて腰椎部と胸椎部に軽度のS字カーブ(側弯)が見られ、頭位は前方に出ている。
足部の底背屈(足首の曲げ反らし)は問題ないが、股関節周囲の筋肉のいくつかや足趾を動かす筋肉などの筋力低下があった。
施術内容及び経過
見かけ上の右短下肢や筋力低下などの不具合の原因になっていると考えられる仙腸関節の矯正(アジャストメント)を中心に背骨の“ゆがみ”をととのえていった。併せて股関節や足部の関節へのマニピュレーションや筋肉の緩和操作などをおこなうと股関節の違和感が少なくなり、筋肉にも力を入れやすくなって立っているときの下肢長差が気にならない程度になった。初回後は1週間弱でまた症状が徐々に出てきたが、継続して骨盤の矯正を中心に施術をおこなう内に4回め以降は痛むこともなく過ごせるようになったとのこと。
担当者コメント
骨盤のいわゆる“ゆがみ”によって機能的な・見かけ上の左右の脚の長さの違いが生じることはままあり、重心や姿勢や筋力などのバランスの崩れも起こります。脊柱側弯はそうそうまっすぐにはなりませんが、骨盤の“ゆがみ”による下肢長差は矯正で改善されることが多いです。
さらに足底に痛みがある場合は扁平足や浮き指などの別の問題も起こっている可能性が高く、骨盤や腰椎部の“ゆがみ”の矯正を中心にバランスをととのえていく必要があると思います。
大腿骨の長さに左右差があるなど構造的に下肢長差がある場合は長さは変えられませんが、矯正をおこなって重心や筋力バランスなどをととのえて負荷を減らすことはできるはずですので、靴の中敷などと併用してより良い状態を目指すことができます。
(M)
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【この記事の執筆】STARカイロプラクティック編集部(院長・スタッフ)
- この記事の監修
高橋壮平(STARカイロプラクティック院長/有限会社メディトリナ代表)
- 豪州ヴィクトリア州立RMIT大学カイロプラクティック科卒業(2003)
応用理学士、カイロプラクティック理学士 - 日本カイロプラクターズ協会(JAC)正会員
- 日本カイロプラクティック登録機構(JCR)登録カイロプラクター(N0.0431)
- 専門分野:腰痛 肩こり 頭痛 しびれの他 骨盤 姿勢矯正など
- 豪州ヴィクトリア州立RMIT大学カイロプラクティック科卒業(2003)
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